ユリシーズと百江なぎさ

ユリシーズは、ジェイムズ・ジョイスによる20世紀を代表する小説と言われるものの一つ。(もう一つの方はプルーストの「失われた時を求めて」。なおこっちはサイコパス方面の模様。)

世界は実に広いもので、海外の叛逆ファンの方がユリシーズを引用しつつユニークな叛逆観を述べていたので、書かずにおれない。。

Corpse of Milk: Themes of Putrefaction in Madoka Magica 3: Rebellion

この方は、叛逆の物語のファーストレビューで「浅く広くながら」(たぶん謙遜)仏教ならびにグノーシス派(=汎神論的神秘主義)に通じているという風に明かされてるおり、このレビューも多分に仏教方面、特に四諦の概念からの考究が多め、デス。

このあたり、まどか☆マギカはキリスト教的と評した岡田斗司夫氏の論評とは実に対象的で面白い。

さてこの元旦に書かれたレビューの”Corpse of Milk”=ミルクの死体、という表題は文末にあるユリシーズの一節、

A corpse is meat gone bad. Well and what’s cheese?

「死体とは腐った肉である。じゃあチーズは?」っていう問いの回答になってます。

曰く、

One of the most prominent themes in Puella Magi Madoka Magica is decay. Entropy, obviously is a form of decay,


まどか☆マギカにおける最も重要なテーマは「腐食」である。エントロピーの法則とは明らかに腐食の形式といえる。

感情を腐食し浸食するシステムがQBの魔女システムだと。

原文はこの後、仏教およびキリスト教におけるこの腐食に対する救済案について述べられているのですが、この方が注目しているのはそれらよりも中世ルネッサンス期の錬金術における”Putrefaction”(腐敗)という概念。
錬金術では発酵に近い意味を持つ用語になるようですね。
Putrefaction Wikipediaより

腐敗は生理的に嫌悪感を抱くような様相や臭いをあらわしますが、それは新たな生命の活性源でも、ある、と。
ほむらの改変とは、この錬金術的世界観をベースにしたものという解釈です。

Unsurprisingly, given that she has been obsessed with cheese throughout the film, Charlotte comes back for cheese.


チーズに魅了されたシャルロッテ(※百江なぎさのこと)がチーズのために戻ってきたとて驚くべきことはない。

チーズは発酵の代名詞。
そしてまどかニルヴァーナは腐食や腐敗とは無縁の世界であってチーズはない。
なるほど、私を含めて誰一人明確な回答を出していなかったように見える百江なぎさの存在理由って、このHomura’s solutionの象徴の役割ということなら納得できそうです。

ただ、あの絵柄から背後に「腐る」というテーマが潜んでいるというのを見抜く目って。。
こういう感想を描ける人がほんとに知性のある人なんだろうなあ、とかおもってしまうのでした。。

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