はじめまして

巴マミは、この世界で自ら勝ち取った特異な聴覚で新たな見滝原を探索したが、そこに鹿目まどかと暁美ほむらの存在を感じ取ることは出来なかった。
「いないわ。。この街には暁美さんも、鹿目さんも。。」

三人は暫くの間押し黙っていたが、やがてそれぞれの特質でほとんど同時に同じ結論に至った。

佐倉杏子は、現実に立脚した予測の力で。
「でもほんの少しの間だけだよなあ、あいつらがいないのは。」

巴マミは、『今』を認識する洞察力で。
「そうね、この時間は世界が変容したことに対する揺れ戻しみたいなものだから。」

美樹さやかは、変化がどのように起こるのかを刻みつけた魂で。
「あー、帰ってきたらうまく演じ切らないとな。あたしったら最近すっかり演技派だわー。」

まだ起きそうにないなぎさを順番におぶりながら、3人の少女はこの世界のマミの部屋で紅茶を飲むために見滝原の街を歩いていく。

※※※
「今日、来るな」
杏子は登校中にさやかに声をかけた。

「ああ、そうみたいだね」
さやかにもその感覚はあった。

「おおーい!さやかああー!」
後ろから声を掛けたのは、上条恭介と志筑仁美であった。
「おはようございます!さやかさん。」

「ああ、おはよう恭介、仁美。あいかわらず仲の良ろしいことでー。」
最近はすっかり何のひっかかりもなくこの二人と話せるさやかである。
屈託なくよく笑うさやかの周りには杏子だけではなく自然と人が集まる。

私は『任された』のだから。あいつに。

そうなるように振る舞い、迎え入れる準備をする事をさやかは約束を果たすことだと考えていたが、それはさやかにとって楽しい日々と言えた。

もうすぐだ。もうすぐこの中にまどかとあいつが加わる。。

※※※

担任の早乙女和子がいつにもましてハイテンションな事は、お約束の中沢とのカラミからも明らかであった。
クラスのほぼ全員が、彼女の興奮状態の理由を知るためいささか緊張した面持ちで次の言葉を待つ。
すっかり上気した頬を隠さず、和子は続けた。

「はあい。今日はみなさんに転校生を紹介します。なあんと、おんなじ日に二人も。
それじゃあ、入ってらっしゃい。」

Fin
(エピローグに続く)

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