エピローグ~置きみやげ~

魔法少女でも聖なるものでもなくなった鹿目まどかと暁美ほむらが見滝原中学校に転校してきて2週間あまりが過ぎ、街では平和な日々が訪れたように見えるが、それはさやかや杏子やマミやなぎさが魔獣の進行を人知れず食い止めているが故のことである。

この情勢にあって、インキュベーターは「遂に自分の邪魔ができる人間はいなくなった」
とほくそ笑んだ。

あの、恐ろしかったほむらはこの世にもういないのだ!

肉体は別でも心の中身は個体間で同じ、であるこの種族は新たなるエントロピー超克ロジックをこの惑星に持ち込むべく研究を重ね、それは早やかに完成した。
QBは一人上機嫌で見滝原の公園を闊歩する。

「僕らを虐げてきたあの悪魔のいない世界、なんと素晴らしいんだ。暁美ほむら、君はやっぱり正しい判断のできる少女だったよ!」

「お褒めに預かり恐縮、だわ。」
聞き覚えのある、地の底から囁くような美しい声がQBの耳朶を打った。

「な、なぜ。。」
QBの抱いていた希望的観測はみるみるうちに崩れ去っていく。

「やはり気づいていなかったようね。あの戦いの最中にダークオーブの魔力の一部分をあなた達種族の心に投入したのよ。私がいなくなった後の世界のために、ね。心が繋がっているというのは、本当に不便なものね、インキュベーター。」

「…..」

「あなたがその野望のために動き出したら、私はすぐ様美樹さやか達と連携をとるわ。私の肉体はもうこの世にはないけれど、あなたたちの心を見通すくらいのことはできるのよ、永遠に。随分進化したあの子達は手ごわいわよ。それでもあなたはコトを起こすのかしら?」

「消え去っても尚、僕たちの前に立ちはだかるのかい?一体、なぜ、そこまで。。」
問いかけようとしたQBは口をつぐんだ。
この少女から返ってくる応えはいつも同じものであったことを思い出したからである。

「勿論、全てはあの子のためよ。」

~終り

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