大丈夫、きっと大丈夫

「ほむらちゃん。。」
さやかとほむらのやり取りを傍らで聞いていたまどかは、とうとう泣き出しそうな不安な声で呼びかける。
そんなまどかの表情を見たほむらは黒い翼の姿のまま、まどかに向き直った。

「まどか。お別れだけど。。すぐにまた会えるわ。今度は普通の人間として。どこにでもいる女の子どうしとして。」
穏やかな表情で、ほむらはまどかをなだめる。
「神様も悪魔も、もうおしまいよ。」

「私は。。とても悲しいわ。ここまでやってきたほむらちゃんが全ての記憶を無くすなんて、あまりに報われないもの。」
泣いているまどかにほむらは首を振った。
「違うわ、まどか。私ほど報われた者はきっといないのよ。」

他者に激しく感情移入してしまうまどかを愛おしみながら、ほむらは励ますように言った。
「大丈夫、きっと大丈夫よ、まどか。私達が変わってしまっても今は後を任せられる人が
いる。記憶をなくしてしまっても私たちはきっとまたうまくいくわ。」

まどかはほむらの強い言葉に動かされ、泣きながらではあったがゆっくりと頷いた。

それをみたほむらは、さやかの方を向き、
「じゃあ、お願いするわ。美樹さん。」
と自分を斬る事を促す。

さやかは、覚悟を決め
「ああ、やっとアンタと友達になれるな。」
と言った。

「そうね。」
とほむらは微笑み、ゆっくりとさやかの間合いに歩を詰める。

大きく翼を広げ、最期にちらっともう一度泣いているまどかの方を見た。
自分が最期に見るものは、まどかであることを願ったからである。

「やあっ!」
という短い気合と共に、さやかはほむらを袈裟斬りに斬った。

ゆっくりとほむらは大地に倒れていったが、その短い間に悪魔の姿を形作っていた黒い翼は霧のように辺りに散って、やがて空中で一本の矢となり、まだ泣き止んでいない鹿目まどかの手元に落ちていった。

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