黒いティロ・フィナーレ

悪魔としての暁美ほむらがこの世界から消えた後には、一人の黒髪のどこにでもいる少女としての暁美ほむらが横たわっていた。彼女が深い昏睡状態にあり目覚めそうもないのは、いまだ魔力そのものは形を変えてこの世に存在していることと無関係ではない。

この時点で「今、何が起こっているのか?」を最も広範囲に識ることができるのは、特異聴覚を持つに至った巴マミである。
マミはインキュベーターから伝言を受け取ると、自分の成すべきことを悟った。

一旦、戦列から離れて地上に降り立ち、自分の持てる全ての魔法力をほむらから託された黒い銃に集中させる。銃は禍々しさを放つ巨大な大砲に変化した。

「ティロ・フィナーレ!」
マミの掛け声と共に大砲は轟音を上げて、QBの指定した時空の裂け目を打ち抜いた。
この世界に風穴を開けるほどの破壊力もまた、マミ自身がこの世界で獲得した能力によるところが大きい。

※※※

「あのでっけえ穴と地上にいるまどかを一直線に結んだところに、コイツを誘導しろだぁ?簡単に言ってくれるぜ!」
QBの伝言を聞いた佐倉杏子は、その難儀さを予測して怒鳴り返さずにはいられなかったが、同時に「それが、最も確実に実現させるにはどうすれば良いのか?」をよく回る頭で考えていた。

「さやかぁ!ちょっくら手をかせええっ!」
万に一つも失敗しないように、杏子はさやかを呼び寄せたのである。

「おしっ!すぐ行くっ!!」
さやかは大声で怒鳴ると、飛び立つ前にまどかの方を向いて、
「泣いてる場合じゃないよ、まどか。最期はアンタ自身の手でケリをつけるんだ。」
と語りかけた。

自ら斬り捨てたほむらへの感傷を振り払い、さやかは跳んだ。

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