今回は背景と説明に徹した回。ラストのしゃちょーさん再登場以外ではストーリー的に進展は特にないのだが、別にストーリーを追うだけが、鉄血の楽しみ方の全てというわけでも、ない。

「バルバトス=大昔の骨董品としてのガンダム」。これって実に重要なファクターなんじゃないか、と思う。最新鋭とは真逆のところにある主役機。そのインターフェイスである阿頼耶識システムは非人道的な旧時代の遺物。

そもそも「なんで訓練された軍人を敵に回して、少年たちがサバイバル可能なのか?」
そういう「そもそも」論に対する回答。
ニュータイプも異能生存体も関係なし、という世界なら「予測することができないゲリラ」である必要があるわけで。

勿論、鉄華団のチームワークっていうのも見せ場をつくってくれるんだけど。戦力の中心にあるのが「枯れた技術」だからこそ突破口になりうるという設定に妙な説得力を感じてしまうのだ。

枝葉末節の設定に興味はないが、ストーリーの根幹に関わる部分の設定が非常にカッチリしている印象があるんだよね。

今回の見せ場は、字の習得に苦戦する三日月君。
「矛盾の塊」の「純朴」とも言える側面がクローズアップされた形になってましたね。