オルフェンズ世界で最も憑依するのが難しいキャラクター=クーデリア・藍那・バーンスタイン。
うーむ。。もし、目の前にこういう人がいたら「どう対応してよいのかわからない」。
「どの様に感じ」「どう反応するのか」の予測がまったくたたないからだ。

そのクーデリアが、ようやく感情を思う様爆発させるのが今回の見所。
しめしめ、天岩戸がようやく開いたか。
では練習、練習。よっこらしょっと。

※※※

「無知」。
この言葉が私を何より苦しめる。
あまりにも明らか過ぎるこの世界の「おかしな事々」に対して
私は率直にやや大きな声で「本来あるべき姿」を主張したにすぎない。

だから、どうして
「こうまで皆、私の事で大騒ぎするのか?」が
正直、見当がつかないし、ましてや
「ムキになって私の主張を排除しようとする人々」の背景に、一体全体何があるのか?についても朧げに推察するしかない。
そう、私は掛け値なく文字通り「無知」なのだ。

「物事というのは知れば知るほどわからないという事だけがわかるものなのですよ、お嬢様。」
と、かつてフミタンは幼い私に言って聞かせたが、今はもういない彼女がそう言った時の遠い所を見つめている様な表情は最近になってよく思い出される。
その記憶は、私を煩悶させた。
ここのところ、ずっと。
「何もわからない私がこのような事をしでかしてよいのか?」と。
だから私はずっと震えていたのだ。

※※※

「俺は全力でそれを手伝う」
三日月が何の気負いもなくそう言った時、私には心の一番弱い部分を射抜かれた感覚があった。

言ったのが三日月だったから、というのは確かにある。
なぜなら、彼は
「『私が知らないこと』の全て」を体現しているような人物であったから。
最下層な社会での生活も、背中に埋め込まれた阿頼耶識システムも、そして実際の戦闘とはどういうものなのか、も。

「俺は全力でそれを手伝う」
そう言われた時、私は大きなものの後押しを感じた。
私を苦しめていた自分が無知であることへの震え、はピタリと止んだ。
その瞬間、その一言によって、私はようやく新たな自分に出会う事ができたのだ。

全身でそれを体感した時、感情の激流が私を襲った。
ほんの数秒前の自分を「洗い流したい」という強い欲求に私は突き動かされた。
そう感じると、溢れてくる涙を止める事は無理だったのだ。

三日月が私を抱き寄せ、頭を撫でた時、私の最後に残っていた心の堤防は決壊した。

※※※

うん?他にも色々あった気もするが、今回はコレ!