いやあ、面白かったですね!
オルガー三日月を核として、さまざまな思惑が渦巻きまくってる。マクギリス、ラスタル、マクマード(オヤジ)、そしてアトラちゃん!ここに様式美としてのイオク様(絶好調)と誰なんだヴィダールいつ本気出すんだ、が華を添える。やっぱ群像劇がおもしれえわ!一方向だけから見るストーリーだとどうしてもトリッキーな要素が必要になってくるんだろうけど、群像劇ってあんまり最近目にしなくなったからか、かえって新鮮に感じるんだよね。

さてそんな中、ひっそりと注目を集めるマクギリスの部下、石動にフォーカス。

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ギャラルホルンの士官育成プログラムの中で、モビルスーツの操縦だけは現場の兵士と共に行う特殊な訓練と位置づけられているのは、機体の操縦は他の能力とまったく切り離して考えられるべきものだ、という創始者=アグニカ・カイエルの思想を基にしている。

戦略を学ぶ座学においてもモビルスーツの操縦においても、士官候補生時代に私に並び立つものはいなかったが、その私が追いつけなかった過去最高の成績を残したのは言うまでもなくマクギリス准将であった。

どうすればもっとモビルスーツの操縦がうまくなるのか?
候補生時代に私はたまたま学校に視察に来ていた彼に質問したことがあった。
彼の応えは意外にも
「君はもっと医学を学ぶべきだ。」
というものだった。
「どういう意味でしょうか?」といぶかる私に彼は
「人間の骨格とモビルスーツの運動特性を無意識化で同一視してはならない。」と
真に理にかなった指摘を与えたのだ。
そしてこの指摘が的を射たものであったお陰で、私のパイロットとしての腕は飛躍的に向上した。


私の生涯において優れた先導者であるマクギリス准将の秩序に満ちたセオリーを、あの白いモビルスーツは今、私の眼前でモビルアーマーと共に粉々に破壊していく。。

原理的には「可能である」が、それを現実化するものが現れるとは思えない。
そう思いこんでいた、いや思い込んでいたかった「人間とモビルスーツが有機的に融合した戦闘」が、この火星でこのタイミングで行われたことに私は強い衝撃と共に、えも言えぬ「嫌悪感」を抱いていたのだ。

人間を殺しつくすことに特化したモビルアーマーはいわば人の手に余る無機物であり、人間の意志がそれを凌駕しようとするのは自然な事と言える。
しかし、
あの白いモビルスーツからは「あまりにも強い血の匂い」が漂う。

読書好きな私は歴史上に残る数多の「血で書かれた書物」を読み漁り、その多くは私の心を潤したが、この生々しい破壊はそれとは逆に私の心を実に渇いたものにした。
そのあまりの「人ならざるもの」のありように、である。

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うん、いいところで今年終わったな!