おっ、サンドバルさんは生きたまんま捕まっちゃいました。まあ、誰の手柄なのか撃墜しちゃうとわかんないので後々揉め事が無さそうでよかったっす。

さて、今回は誰をクローズアップしようかなあ、と思ったんですがオルガの本質がまったく変わってないところが良かったので。

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確かに鉄華団は名前も売れたが、俺らが法の外にある存在だって事には全然変わりがねえ。
ギャラルホルンと組んで今回の仕事を終えてつくづくわかったのは、「正義」ってのはそれを取り仕切る仕組みがあって初めて成り立つもんだってことだ。奴らが弱体化した今、正義も悪も輪郭のはっきりしねえ世の中になった。まあ、そんな世の中になるのにここまで俺らも進んで拍車をかけてきた事になるんだが。

現場の仕事が終わって、地上に降りた俺が真っ先にやらなくちゃならねえのはあの活動家にケジメをつけさせることだ。今奴がいる事務所に車で向かっている。

鉄華団に連なる者に手をかければどうなるのか?それを世間に知らしめる必要がある。そうしなけりゃまた同じ手間をかけなきゃいけない羽目に陥るだろう。
命で贖うのか、それとも破滅せざるを得ないほどの金か?まあ、金はないだろうから結局は命って事になりそうだが。

「革命の乙女」とあのお嬢さんを祭り挙げた人物らしいが、こいつから感じる独特の軽々しさはなんだろう?どうやらこいつはここに至るまで何かを犠牲にしたことがないらしい。ただ、ペラペラと耳障りの良い演説で頭が弱く理想に燃えやすい不満を抱えた奴らを煽動してきたにすぎないようだ。まあ、息をする公害ってところか。
その点、体を張り身内と縁を切ってまで自分の理想を貫こうとするお嬢さんとは大きく異なる。
俺は小難しいことはさっぱりわからねえが、革命ってのは少なくとも何であれ犠牲は避けられねえもんじゃねえのか?って思う。失うものがあるうちは。それがイヤなら「あんまり変わり映えのしない結末」しか待ってねえんじゃねえのか?
まあ、なんにせよあの活動家にはどの道俺らの話なんて通じねえだろうな。
それでも一向に構わねえが。

車が止まり、後続に乗った若い者が事務所の包囲を始めた。すでにギャラルホルンには話はつけてある。
積りに積もったツケをここで払ってもらうことにしよう。
俺が車を降りると、後からミカが歩いてきた。銃を懐に抱いていたがまったくいつもの三日月だった。

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そして必然のマッキーとの共闘。やっぱり最後には裏切るのか?それとも意外にもっちゃったりするのか?
どーなりますやら。。